「将来、自費診療で整骨院を開業したいのですがどんな技術を学べばいいでしょうか?」
「自費診療で整骨院を運営する自信がない」
このようなお悩みを相談される機会があります。
自費診療の整骨院を運営するならどんな治療技術が必要になる?
こんにちは、治療院成功塾を主催しています、作尾大介です。
私が整骨院の自費移行や開業のサポートをさせていただく中で
「将来、自費診療の整骨院を開業したいのですが、どんな技術を学べばいいのでしょうか?」
「自費診療で整骨院を運営していく自信がないです」
このような相談を伺う機会は沢山あります。
ご相談いただく先生は皆、どんな技術を習得すれば良いのか検討がつかず、お悩みのようでした。
ですので、この度は自費診療で安定した治療院経営を成功されている先生の特徴をもとに、自費診療で治療院を運営するために必要な治療技術について書かせていたただきました。
私自身はまだ臨床経験も、たった18年くらいのひよっこです。
だから、この度は自費診療で成功している先生の事例も含めまして、記事にしております。
ベテランの先生も温かい目でお読みいただけますと幸いです。
もし、将来自費診療で整骨院を運営する上で、どんな治療技術を学べばいいのかわからない時は、このブログがお役に立てると考えています。
ぜひ、最後まで読んでみてください。
自費診療で整骨院を運営するために技術の習得は何年かかる?
自費診療で成功されている先生に「技術の習得は何年かかりますか?」と、質問をしました。
すると、ほとんどの先生が、「技術の研鑽に終わりはない」と教えてくださいます。
武道や茶道、あるいはスポーツにおいても達人と呼ばれる方は、テクニックや技の研鑽を何年経っても継続されています。
ですので、その道を追求する方は上達すればするほどに、体の使い方や、力の掛け方、ポジション、自身の姿勢、といった細部にまで意識が向くようになるわけです。
治療技術も同じように日々の臨床で、トライ&エラーを繰り返し、研鑽していくことが大切になる。
と、賢人たちは教えてくださいました。
だからこそ、自費診療で成功するためには「たった1日で達人になれる」といった技術では通用しないと考えています。
では、技術の習得に最低でも何年は費やすべきなのでしょうか?
ある先生は、一つの技術が臨床において、再現性を出せるレベルに到達するまで、1万時間が必要だと教えてくださいました。
毎日技術の研鑽に8時間かければ
1年間で365✖️8=2920です。
1万時間に達するためには、およそ3.5倍の時間が必要となります。
2920時間に3.5を掛けてみると2920✖️3.5=10220となります。
つまり、技術を身につけるためには、およそ3年半は一つの技術を毎日の臨床で活用し、研鑽する必要があります。
※何も考えずにマッサージやストレッチ、マニュアル通りの施術をしている時間は計算に含みません。
私ごとで申し訳ありませんが、私は8時間も集中できないこともあり、覚えも悪いため、一つの技術で再現性が出せるレベルになるまで、10年以上の時間がかかりました。
上記事項を踏まえると、自費診療の導入や、開業を考えた時は、最低でも3年半〜5年は真剣に技術の研鑽をする必要があると考えています。
自費診療で整骨院を経営する上で必要な技術の特徴
成功している治療家の先生に、共通していたことは、治療の前後に必ず検査と評価を行う技術を導入していることです。
日々の臨床において、患者さんの長年続く痛みや不快感を一回で取り除くことは難しいです。
ですので、技術の研鑽を継続している先生ほど、「患者さんを1回で治す」とは言いません。
※ときとして治る患者さんもいます。
そもそも、人間にとって「痛み(痛覚)」は必要な感覚です。
ほら、歯医者さんで治療を受けるときに麻酔を打つと、ヒリヒリするような感覚になりませんか?
痛覚が一時的に失われると、麻酔をかけられた時のように不自然な感覚に陥ります。
麻酔をかけられ、痛覚がない状態で食事をすれば、くちびるを噛んでしまうこともあります。
したがって、痛み(痛覚)は私たち人間にとって、日常生活を送るために必要な感覚だと言えます。
ですので、患者さんの主観的な痛みだけを評価基準にすると、的確な検査や、評価、生活指導をできないリスクがあります。
患者さんを安全かつ、的確に施術するために、問診や検査、触診によって体の状態や問題点を正確に導き出し、それに基づいた施術をする必要があります。
そして、施術後にどの程度改善されたか、また検査や評価をする。
その結果、患者さんに正確な生活指導や運動指導が行えます。
加えて、最短で体の不調を改善する来院プランを提案できるようになると考えています。
つまり、自費診療に必要な技術とは、患者さんと治療者がお互いに、検査、評価、触診を通じて患者さんの体の状態を情報共有できる技術が理想だと考えています。
自費診療で整骨院を開業したい、あるいは自費移行を考えた時におすすめの技術を教えて!
私が治療院成功塾の会員の先生に、技術を選ぶ際の基準としてお伝えしていることがあります。
それは、
・技術を教えている先生が実際に多くの患者さんを治療してきた実績があるか?
・技術を教えている先生の治療院の経営が安定しているか?
を確認することです。
治療法を教えている講師の治療院が赤字経営なら、その技術は患者さんから必要とされていない可能性があります。
中には、治療院の経営がうまくいっていないから、セミナー業で売上を稼ぐことを企てる治療家もいます。
そんなセミナーの養分にされないように、技術を学ぶ際の判断基準としてお伝えしています。
私がオススメしている治療技術は、その治療法を作った先生が実際に臨床経験を積み、沢山の患者さんから頼りにされている技術です。
そのような治療技術は理論もあり、検査や評価法、そして治療のテクニックもあります。
これから新たに、治療技術を学ぶ際には技術を教えている先生のホームページを見るなり、実際に治療を受けにいってみるのも一つの方法になります。
ここで、私が推奨する技術を一つ紹介させていただきます。
他にも多くの優れた技術がありますが、ここでは私の経験に基づいてお勧めする技術を紹介させていただきます。
※「あくまで私の経験である」ことをどうかご了承ください。
それは「モーションパルペーション」という技術です。モーションパルペーションは、治療前に正確な検査を行い、治療後の変化を評価します。
モーションパルペーション研究会で治療技術を学べば、施術前と施術後の的確な検査や評価法を習得できます。
なおかつ、施術者と患者さん共に、負担が少なく、繊細かつ安全な施術方法が身に付きます。
技術があっても自費診療で治療院経営がうまくいかない先生っているの?
自費診療の治療院経営で成功している先生方は皆、技術を研鑽している先生ばかりでした。
しかし残念なことに、技術力があれば、必ず自費診療で治療院の経営が安定するとは限りません。
では、なぜ優れた技術をもっているにも関わらず、治療院の経営が安定しないのでしょうか?
私たちの治療家の仕事は、患者さんに施術を提供し、対価として治療費をいただくものです。
つまり、人と人との関わりから生まれる仕事だと言っても過言ではありません。
人と人と関わりにおいて、コミュニケーションは必要不可欠になります。
技術があっても、治療者が不潔だったり、不誠実だったり、常識や礼節をわきまえないなど、治療家の人間性に問題があれば、患者さんは通院されなくなります。
また、症状が改善されれば通院を終え、その後はまたメンテナンスに通院したり、再診として再び来院することはないと考えています。
治療技術があるが、治療院が流行らない先生の実例を紹介します
過去(10年以上前)に技術を磨くために、あるセミナーに参加していたとき、ペアで練習パートナーを組んだ古参のA先生(仮名)から
「君はまだそのレベルやね…」
「まだそこで悩んでるんや」
と、馬鹿にされるように言われて、不甲斐ない気持ちになりました。
A先生は私よりも数年前からセミナーに参加され、技術も知識も高いレベルで習得されていたのです。
しかし、噂を聞くとA先生は、誰かれ練習パートナーや、セミナーに参加している治療家の方に「君はまだそのレベルやね…」と、マウントをとっては笑いものにしているとのこと。
懇親会では、後輩や自分より力のない先生にだけ、クダを巻いてマウントを取っている光景を見たこともあります。
数年後、A先生はセミナーを主催されている方から、セミナーに出禁にされてしまったのでした。
A先生のことを知人の先生にお伺いすると、やはり”治療技術があるが、治療院が流行らない先生”だったのです。
治療技術の研鑽に終わりがないので、どんな先生も「君はまだそのレベルやね…」と言われれば、誰もがその言葉に該当し、禅問答となります。
もちろん私自身、施術家として成熟していくために学び続ける立場です。
決して奢ることなく、白帯の気持ちで技術の研鑽に努めることが大切だと肝に命じております。
ですので、ご指導いただくことは素直に受け止めて改める気持ちが大切だと考えています。
しかし、練習の場はお互いが高め合う場です。
人間性にも優れた先生ほど、
「講師の〇〇先生と比べて、力の加減が少し強いかな」
「この操作の時は講師の先生は、この方向に力をかけていたよ」
と、的確なフィードバックをしてくださいます。
技術を学ぶ上で、セミナーに参加すればA先生のような方がたまにいますので、もし遭遇したとしても、自分の技術を伸ばすための反面教師とすることをお勧めします。
あるいは、「君はまだそのレベルやね…」と言われた時は具体的に、何を変えると良いか?
失礼がないように尋ねると、良い先生なら教えてくださるかもしれません。
当然のことですが、ベテランになったとしてもA先生のようにならないことも大切だと考えています。
今後、安定した整骨院経営を実現するために必要な技術と能力
20年前の治療院業界でしたら、腕(技術)さえあれば、問題なく治療院を経営できたかもしれません。
でも今は、街を歩けばコンビニ以上に治療院が乱立しているように思います。
今の時代は、患者さんも本当に良い先生を見つけるのは難しいでしょう。
ですので、良い先生に出会えたら、体が悪くなった時や定期的なメンテナンスのために、その先生の元へ通うようになるのかと。
その結果、患者さんが増え、治療院は安定するのではないでしょうか。
私の周りの成功している治療院を見ると、10,000円前後の治療費でも予約が取れない人気の先生は多数いらっしゃいます。
安定した治療院経営を実現されている先生方に共通することは、技術力に加えて、人間性の高さです。
何度も書きますが、治療技術の習得には終わりはありません。
では、ゴールがない道をどのように進めばいいのか?
私は治療院の経営が安定すれば、驕ることなく、楽しみながら技術の研鑽を継続すればいいと考えています。
どちみち、ゴールはないわけですから。笑
しかし、自分が進む方向性は間違えてはいけないと考えています。
これは私の考えですが、技術や知識を身につけるための取り組みは、患者さんのお役に立てるようになることが前提だと信じています。
来院なさる患者さんのお悩み事を解決するために技術を学ぶ。
あるいは、家族や雇用しているスタッフが豊かになるように、治療技術を学び安定した経営を実現する。
このように取り組めば、治療院経営は間違った方向にはいきません。
しかし、
「周りからすごいと言われたいから」
「周りの治療家から舐められたくないから」
「金さえ稼げたら良い」
だから技術を磨く!
これでは、いくら高い技術を身につけたとて、治療院の経営は安定しないことでしょう。
上記事項には患者さんがベースになっていません。
残酷ではありますが、評価は他人がするものです。
技術は感覚の世界でもありますから、嫌なことからは目を背け、自分に都合の良いことだけを汲みとることもできます。
でも、治療院経営は売上という数字によって評価できます。
時には目を背けたくなる現実を突きつけられることもあるわけです。
だから、数字を見ることに目を背け、
酒に逃げる。
趣味に逃げる。
自分の居心地の良い場所に逃げる。
これでは永久に治療院経営は安定しません。
治療院の経営が傾けば、家族やご自身の周りの方に負担がいく可能性があります。
もし、高い技術を持っているにも関わらず、経営がうまくいっていない時は、自分の内面と向き合うことが必要かもしれません。
自費診療で治療院が安定するためには技術以外のことも大切?
治療院成功塾では、人間性を高めつつ安定した経営手法をお伝えしています。
私は聖人君子ではありません。
また、治療技術も人間性も並、あるいはそれ以下だと自覚しています。
ですので、自分自身のダメなところは、改めるようにしています。
年齢を重ねれば重ねるほど、自分のダメな部分の矯正は負担がかかります。
そして、時間もかかります。
しかし、治療院成功塾の会員の先生も技術の研鑽や自分の至らないところを改めることで、自費診療で安定した治療院経営を実現されています。
治療院成功塾に興味のある先生は、お気軽に下記URLよりご相談ください。
この度のブログがこれから、自費診療で技術を学びたい。
あるいはどんな技術を学んだら良いのかわからない…
そんな先生のお役に立てれば嬉しく思います。
(監修 柔道整復師・鍼灸師 作尾大介)
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