接骨院・鍼灸院のリピート率を下げる『子供な対応』と患者さんを惹きつける『大人な対応』

接骨院・鍼灸院のリピート率を下げる『子供な対応』と患者さんを惹きつける『大人な対応』

「新規患者さんを問診する時に人見知りだから、緊張して関係性がうまく築けない…」

「技術の勉強はしてきたが、リピート率が上がらない…」

「患者さんからタメ口で話をされる」

そんなお悩みがある時には、このブログがお役に立てると考えています。

 

患者さんから信頼して施術をお願いされる接骨院や鍼灸院の先生の特徴

こんにちは、治療院成功塾を主宰しています作尾大介です。

治療院経営において、高い技術力を持っているにもかかわらず、患者さんからリピートされない、信頼関係が築けないという悩みを抱えている先生は少なくありません。

実は、その原因は治療家自身の「幼い振る舞い」にあるかもしれません。

令和7年10月に開催した治療院成功塾のセミナーでは、「問診:コミュニケーション力を磨く」というテーマで、子供と大人の違いについて深く掘り下げました。

「問診:コミュニケーション力を磨く」というセミナーの内容は私の実体験をもとにした内容になります。

私の考えで申し訳ありませんが、接骨院や鍼灸院、整体院といった患者さんを問診、施術する時には大人同士のコミニケーションが必要になると考えています。

接骨院や鍼灸院の問診や施術の場面で、治療家が子供のような振る舞いを取れば患者さんから「この先生に治療をお願いして大丈夫だろうか?」という不信感を招きかねません。

また、患者さんにも施術を受けていただく際には

・予約の時間通りに来院していただく
・診察券を提示していただく
・靴を履き替えていただく
・スタッフに対しても社会人として接していただく
・治療院のルールに従っていただく

と、医療の現場では大人として社会人としての振る舞いをお願いすることになります。

お子様が来院なさる時には、親御さんや保護者の方と一緒に来院なさるケースがほとんどです。

  • 予約時間を守らず度々遅刻やドタキャンを繰り返す患者さん
  • スタッフに威圧的な態度や、無礼なことを言う患者さん
  • 治療室では土足禁止にも関わらず、靴を脱がずに入ってくる患者さん
  • 禁煙と書いているにも関わらず喫煙する患者さん

このようなケースで注意をしても変わらない時には、私の院では来院をお断りしています。

患者さんにも施術を受けていただく時には、治療院のルールや社会人としてのモラルを守っていただく必要があります。

なぜなら、治療院のルールを守らない患者さんは、生活指導にも協力いただくことができず、症状の改善は難しくなるケースが多いからです。

つまり、治療院の問診や施術においては、症状改善のためにも患者さんにも院のルールに従っていただき、治療家はイニシアチブ(主導権)を取る必要があります。

今回のブログでは、患者さんから選ばれる治療家になるための重要なポイントをお伝えします。

技術があっても患者さんは接骨院や鍼灸院にリピートしない理由

私は10年ほど前まで「技術を磨けば患者さんは来院してくれる」と信じていました。

もちろん、技術は大切であると言う考えは今でも変わりません。

ですので、徒手療法のセミナーに参加し、勉強を継続しています。

しかし、技術だけでは患者さんとの信頼関係は築けないことを、外傷以外は自費診療の治療院に変更したときに痛感しました。

外傷以外は自費診療に切り替えた時に、患者さんが求めているのは、単に「痛みを取ってくれる先生」ではなく、「安心して身を委ねられる先生」であることに気がつきました。

この信頼関係を築くためには、治療家自身が「大人」として自立・自律していることが不可欠だと考えます。

自立とは自分以外のものの助けなしで、または支配を受けずに、自分の力で行動したり、生活したりすること。

自律とは自分の気ままを押さえ、または自分で立てた規範に従って、自分の事は自分でやって行くこと。

では、「子供」と「大人」の違いとは何でしょうか?

 

整骨院や鍼灸院の問診や治療で子供らしさや幼い振る舞いは必要ない

子供と大人の違いについて、AIや書籍でも調べてみました。

すると子供と大人の違いとは具体的には、以下のような特徴があります

子供

 

  • 感情的で自己中心的:自分の気持ちを優先し、相手の立場を考えられない
  • 好き・嫌い・損・得で判断:理性的な判断ができない
  • 他者や環境のせいにする:自分の責任を認められない
  • わかってもらいたいという欲求が強い:承認欲求が満たされないと不満を感じる
  • 依存的:誰かに頼りたい、してもらって当たり前という考え

一方、大人とは、以下の3つの要素を備えた人を指します

 

1. 自己責任の自覚:自分の言動・感情・選択の結果を引き受ける

2. 他者への共感と尊重:相手の立場や考えを理解し、尊重する

3. 自己客観視(メタ認知):感情に流されず、自分を俯瞰して観察できる

治療家が子供の状態では、患者さんとの信頼関係を築くことはできません。

そればかりか、治療家が子供であれば患者さんや一緒に働くスタッフにまで大人の対応を強要させてしまうことになります。

子供っぽい治療家の3つの特徴

治療院成功塾でリピート率が良くない先生に共通していることを3つにまとめました。

こんなことを書いている私ですが、私自身も10年前から意識を持って改善したことです。

1. 自分本位の思考

「習った技術でよくしたい」という思いが先に立ち、患者さんが本当に何を求めているのかを理解でない。

思うような施術効果がなかった時は「今日は体調が悪くて…」「気分が乗らなくて…」など、言い訳をして自身の未熟さや経験不足、知識不足を受容できない。

あるいは「僕、人見知りなんで」「〇〇な患者さんは苦手なんで」と、自身のパーソナリティーを仕事の文脈に持ち出して他者に許容してもらうことを求めてしまう。

2. 院のルールを守らせられない

予約時間に遅れてくる患者さんに何も言えない、問診票の必須項目を注意できない。これは、患者さんに嫌われたくないという子供の思考であることに自身の経験を通じて気がつきました。

3. 患者さんに主導権を取れない

患者さんの言いなりになり主導権を握れない、または上から目線で見下してしまう(マウントする)。このケースはどちらも信頼関係を築けず患者さんはリピートすることはありません。私は過去に不安を抱えて来院なさった患者さんに寄り添う姿勢を保つことが重要だと反省したこともありました。

患者さんだけでなく、スタッフからも信頼される大人な治療家の4つの特徴

一方、大人としての対応ができる治療家には、以下のような特徴があります。

これは、治療院成功塾の会員の先生で安定した経営を実現されている先生に共通しているポイントになります。

1. 自立・自律している

親や人、環境への依存から脱却し、自分の選択と結果を受け入れることができます。

脳科学的には、「自ら考えて決める」行動を繰り返すことで、前頭前野が活性化され、考える力・集中力・忍耐力が発達します。自立・自律は他者に甘えない環境に身を置く訓練で身につくと考えています。

 

2. 患者さんに主導権を取る

患者さんを支配するのではなく、患者さんが安心して身を委ねられる環境を作ります。初診時には患者さんに細かな指示をだし、患者さんに合意を取ります(靴の着脱→問診票記入→席指定等)。初動から指示を段階化し、場の主導権を確立します。

3. 院のルールに従ってもらう

問診票の必須項目は未記入不可、予約時間の厳守など、院のルールを明確に設定しています。これは院全体の秩序を保ち、すべての患者さんに公平な対応をするためです。

4. 大人と大人の対話ができる

患者さんとの関係性を「大人と大人」にし、相手を理解したいという姿勢で臨み、理性で感情を扱います。この関係性があってこそ、信頼関係が築けます。

施術家が子供から大人になる具体的な実践方法:3つのステップ

 

では、具体的にどのように幼い振る舞いから社会人(大人)へと成長していけばよいのでしょうか?

私自身も実践していることを書かせていただきます。

ステップ1:自分の幼い振る舞いを認識する

 

私の場合、まずは自分自身の幼い振る舞いを認識することから始めました。

「患者さんに嫌われたくない思いが強いか?」

「気分や体調で対応が変わるか?」

「問診票の必須項目や予約時間の遅刻を注意できないか?」

これらに「はい」と答えるものがあれば、それが私自身の幼い振る舞いだと認識しました。

つまり、自分の子供の部分を認識することが、変化の第一歩です。

ステップ2:院のルールを明確にする

院のルールを明確に設定し、患者さんやスタッフだけでなく、自分自身も厳守することを徹底しました。

問診票の必須項目、予約時間の遵守、治療中のルール(勝手に寝ない、スマホを触らない等)、キャンセルポリシーを決め、スタッフとも共有し、自身も法律と同じように守ることを徹底しています。

ステップ3:患者さんに合意をとる癖をつける

 

患者さんに合意をとること。つまり「YES」という意思表示をとっていただくことを実践しました。

靴の着脱→問診票記入→席指定→荷物収納→携帯電話はマナーモードにしていただく→明確な待ち時間と、初動から段階的に細かな指示を出すことで、患者さんが自然と治療家の指示に従う状態を作ることができます。

 

「問診:コミュニケーション力を磨く」のセミナーに参加された先生の声

令和7年10月25日の「問診:コミュニケーション力を磨く」セミナーに参加された先生方からは、以下のような感想をいただきました。

きた鍼灸整骨院 北先生 柔道整復師・鍼灸師

問診のセミナーを受けて、現状の問題は自分自身にあることを改めて感じました。

また、三者で行ったワークでいかに自分が話を聞けていないことを実感しました。

これは日常から意識して聞く癖をつけておかないと現場ではできないと思いましたので、日頃から意識して行動します。

なかむら鍼灸接骨院 中村先生 柔道整復師・鍼灸師

問診の話の前に、大人と子供の話から自分はどっちだろうと振り返るきっかけをいただきました。

問診もとても深い内容までお話しいただき、難しかったですが、簡単に話してくださり、より理解が深まりました。


他にもたくさんの先生から声を頂戴しておりますが割愛させていただきます

治療院成功塾の多くの先生が、自分自身の幼い振る舞いに気づき、変化のきっかけを掴んでいます。

 

まとめ:子供から大人になり、患者さんから支持される治療家になるために

患者さんから選ばれる治療家になるためには、技術力だけでは不十分だと考えています。(達人の先生は除く)

技術はもちろん大切ですが、技術や知識に加えて、治療家自身が社会人(大人)として自立・自律し、患者さんと大人と大人の関係性を築くことが重要です。

今回のブログでお伝えした内容をまとめます:

1. 幼い振る舞いな治療家は、患者さんとの信頼関係を築けない

2. 社会人な治療家は、自立・自律し、患者さんにイニシアチブを取る

3. 院のルールを明確にし、患者さんに従ってもらう

4. 一つ一つ合意を取り、患者さんが安心して身を委ねられる環境を作る**

5. 大人と大人の対話で、信頼関係を築く

これらは一朝一夕で身につくものではありません。しかし、自分の幼い振る舞いを認識し、日々実践していくことで、必ず変化は訪れます。

「患者さんとの関係性を改善したい」

「リピート率を上げて、治療院経営を安定させたい」

「今後も治療家として成長したい」

そんな時には治療院成功塾のサポートがきっとお役に立てると考えています。

治療院成功塾では、問診・コミュニケーション・自立自律の訓練・経営戦略まで、治療院経営に必要なすべてを学ぶことができます。

もし、治療院成功塾に興味のある先生はこちらからお問い合わせください.

最後までブログをお読みいただき、ありがとうございました。このブログが先生方の治療院経営にお役に立てれば幸いです。

(監修:治療院成功塾 主宰 柔道整復師・鍼灸師 作尾大介)

 

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